卵の賞味期限切れ3日後は食べられる?安全な見分け方と保存のコツ
あなたは「卵の賞味期限が3日過ぎてしまった、これって食べられるの?」と不安に思ったことはありませんか?結論、賞味期限切れ3日後の卵は加熱すれば安全に食べられます。この記事を読むことで卵の賞味期限の正しい知識と安全な食べ方がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1.卵の賞味期限切れ3日後は食べられる?基本知識

賞味期限とは「生で食べられる期限」のこと
卵のパックに記載されている賞味期限は、実は「生で安全に食べられる期限」を示しています。
これは消費期限とは異なり、この日を過ぎたら即座に食べられなくなるというものではありません。
賞味期限は主に夏場に生食できる期間を想定して設定されています。
年間を通してパック詰めから約2週間(14日程度)が一般的な賞味期限として設定されており、この期間内であれば卵かけご飯などで生食しても安心です。
つまり、賞味期限が切れても適切に保存して加熱調理すれば食べられる可能性が高いのです。
賞味期限切れ3日後の卵の安全性
賞味期限切れ3日程度であれば、冷蔵庫で適切に保存されていた卵は加熱調理することで安全に食べることができます。
ただし、夏場(4月~10月頃)に生食するのは避けるべきです。
卵の賞味期限は実際に安全に食べられる期間よりも短めに設定されているため、期限を少し過ぎてもすぐに腐るわけではありません。
重要なのは保存温度と保存状態です。
10℃以下の冷蔵庫で保存されていれば、サルモネラ菌の増殖を抑えることができます。
賞味期限切れの卵を食べる際は、必ず割って中身の状態を確認し、異臭や変色がないかチェックすることが大切です。
サルモネラ菌のリスクと対策
卵の賞味期限設定で最も考慮されるのが、食中毒の原因となるサルモネラ菌のリスクです。
サルモネラ菌に汚染された卵を食べると、約8~72時間後に激しい腹痛、下痢、発熱、嘔吐を引き起こす危険性があります。
ただし、日本卵業協会によると汚染の割合は卵10万個に対し3個程度と非常に低い確率です。
万が一卵内にサルモネラ菌が存在していても、適切な保存期間内なら生食も可能です。
さらに重要なのは、サルモネラ菌は70℃で1分間加熱すれば死滅するということです。
そのため、賞味期限切れの卵でも十分に加熱調理すれば安心して食べることができます。
2.賞味期限切れ3日の卵を食べる前のチェックポイント

見た目で確認する方法
卵が食べられるかどうかを判断するには、まず見た目の確認が重要です。
卵を割ったときに、濃厚な白身が黄身をしっかり包み込み、全体の広がりが小さいものは新鮮な卵の証です。
白身が軟弱で液状になっていたり、黄身が平たく見えたりするものは鮮度が低下しています。
黄身が崩れて流れ出ていたり、白身と混ざってしまっている場合は腐っているおそれがあるので食べないでください。
また、卵を水に入れて浮くかどうかで鮮度をチェックする方法もあります。
新鮮な卵は底に完全に横たわりますが、古くなると気室が大きくなり浮いてきます。
におい確認の重要性
卵が腐っているかどうかを最も確実に判断できるのが、においの確認です。
卵が腐ると硫化水素が発生し、強烈な腐卵臭がします。
この特徴的な臭いを感じたら、絶対に食べずにすぐに破棄しましょう。
卵は腐敗などの変質を始めるとたんぱく質の腐敗臭がひどく、すぐに分かります。
恐る恐る食べるようなものではありませんので、少しでも異常なにおいを感じたら食べないことが賢明です。
賞味期限が切れた卵は、必ず割って中身の状態とにおいを確認してから使用してください。
卵黄と卵白の状態をチェック
卵黄と卵白の状態は、卵の鮮度を判断する重要な指標です。
新鮮な卵は、卵黄の周りにある濃厚卵白に厚みがあり、卵黄がしっかりと盛り上がっています。
時間が経つと卵黄の膜が弱くなり、卵黄の成分が白身に移行していきます。
長期間高温で保管された卵は、卵黄・卵白ともに黒く変色することがあります。
表面はきれいな卵でも、小さなヒビの隙間から菌が侵入し、殻の内側に黒っぽい斑点が発生することもあります。
黒い斑点がゼラチン状の白身で囲まれ、塊になっている場合はカビが生えた状態なので、食用には不向きです。
ヒビ割れがある卵の危険性
ヒビが入った卵は、賞味期限内であっても生食は絶対に避けてください。
卵白にはリゾチームという溶菌酵素が含まれていて、その抗菌作用により菌の増殖を抑えています。
しかし、ヒビが入って外気にふれてしまうとその働きは失われ、細菌の繁殖が始まってしまいます。
卵は殻が割れて中身が空気に触れた瞬間から雑菌が繁殖しやすい状態になります。
ヒビが入った卵を加熱して食べる場合でも、安全に食べられるのはヒビが入ってから1~2日ほどです。
できれば当日中に加熱調理して食べることをおすすめします。
3.賞味期限切れ3日の卵を安全に食べる加熱方法

70℃で1分以上加熱する基本ルール
賞味期限切れの卵を安全に食べるための最も重要なルールは、十分な加熱調理です。
サルモネラ菌は70℃で1分以上加熱すると死滅します。
卵だけを調理する場合は70℃以上で1分以上、他の食材と一緒に調理する場合は75℃以上で1分以上加熱しましょう。
この加熱条件を守れば、万が一サルモネラ菌が付着していても死滅させることができます。
中心部までしっかり火を通すことが重要です。
茹で卵であれば12分以上、オムレツや炒り卵なら卵全体が固まるまで加熱するようにしてください。
生食や半熟は絶対に避けるべき理由
賞味期限が切れた卵を生で食べることは絶対にやめましょう。
サルモネラ菌による食中毒の危険性があるためです。
火の通りが甘い半熟卵や温泉卵も避ける必要があります。
茹で卵を作る場合は、黄身がしっかりと固まるまで加熱してください。
半熟や生に近い状態では食中毒のリスクが残るため、避けるのが安心です。
賞味期限内の新鮮な卵であれば半熟状態でも比較的安心ですが、期限切れの卵では危険です。
しっかり火を通すおすすめ調理法
賞味期限切れの卵を安全に食べるには、完全に火を通す調理法を選びましょう。
おすすめの調理法は固茹でのゆで卵、完全に固まった炒り卵、しっかり焼いたオムレツなどです。
ゆで卵は黄身の中心まで完全に固まるよう12分以上茹でてください。
炒り卵やスクランブルエッグは、全体が固まって水分が飛ぶまでしっかり加熱します。
オムライスやチャーハンに混ぜ込む場合も、卵液が完全に固まるまで火を通しましょう。
焼き菓子やケーキなど高温で焼く料理も、菌を完全に死滅させるため賞味期限切れの卵の活用に適しています。
4.卵を長持ちさせる正しい保存方法

冷蔵庫の奥にパックのまま保存する
卵を長持ちさせるには、購入後すぐに冷蔵庫の奥にパックのまま保存することが重要です。
卵の賞味期限は10℃以下で保存することを想定して設定されています。
冷蔵庫の奥は温度を一定に保ちやすく、パックがあることで他の食材のにおいも移りにくくなります。
卵の殻にはサルモネラ菌が付着している可能性がゼロではないため、パックのまま保存することでほかの食べ物に菌が移るのを防げます。
一度冷やした卵を常温に戻すと、殻の表面が結露し、その水分が雑菌の繁殖を助けてしまいます。
購入したらすぐに冷蔵庫に入れ、常に冷蔵保存を心がけましょう。
尖った部分を下にして置く理由
卵を保存する際は、尖った部分を下向きにして置くことで鮮度を保ちやすくなります。
尖っている方は強度が強いので、衝撃があったときに菌や汚れの流入を防ぐことができます。
また、尖った部分を下にすると卵の通気性が良くなり、腐敗を遅らせることができます。
卵の丸い方には気室という空気の部屋があります。
気室がある丸いほうを下にしてしまうと、卵黄と空気が触れやすくなり、細菌が入り込むおそれがあります。
卵を保管する際は、常に尖った方を下向きにすることを習慣にしましょう。
ドアポケットに入れてはいけない理由
多くの冷蔵庫にはドアポケットに卵ケースが備え付けてありますが、実はここに置くのはおすすめできません。
ドアポケットはドアの開け閉めによって温度変化が激しく、振動も伝わりやすいため卵の保存には適していません。
ドアの開け閉めで気温差にさらされやすく、卵の鮮度が落ちやすくなります。
また、振動によってひび割れを促す原因にもなってしまいます。
卵の鮮度を保つためには、冷蔵庫の奥など温度が安定している場所に保存することが大切です。
庫内の奥で保存することで、温度変化を最小限に抑え、卵を長持ちさせることができます。
卵を洗ってはいけない理由
卵を保存する際に洗ってしまうと、かえって細菌の繁殖を促してしまいます。
卵の表面には空気を通す気孔という穴が空いており、卵を洗うとその無数にある小さな穴から水が内部に入ります。
その結果、雑菌が繁殖しやすくなってしまうのです。
気温の差などで結露したり表面が濡れた状態で置いておくと、雑菌が繁殖しやすく気孔を通じて中に入り込む可能性もあります。
汚れが気になる場合は、乾いた布で拭くようにしてください。
濡れた状態のまま卵を保存すると、賞味期限内であってもサルモネラ菌の発生が懸念され、通常より早く傷んでしまいます。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 卵の賞味期限は「生で安全に食べられる期限」であり、期限切れ3日後でも加熱すれば食べられる
- サルモネラ菌は70℃で1分以上の加熱で死滅するため、十分な加熱調理が重要
- 賞味期限切れの卵は生食や半熟は避け、中心部まで完全に火を通す必要がある
- 卵が腐っているかどうかは、見た目、におい、卵黄と卵白の状態で判断できる
- ヒビが入った卵は賞味期限内でも生食を避け、1~2日以内に加熱して食べる
- 卵は10℃以下の冷蔵庫の奥にパックのまま保存することで鮮度を保てる
- 尖った部分を下にして保存すると通気性が良くなり腐敗を遅らせられる
- ドアポケットは温度変化が激しく振動も伝わりやすいため保存に不向き
- 卵を洗うと気孔から水が入り細菌が繁殖しやすくなるため洗わない
- 保存状態や季節によって安全に食べられる期間は異なるため、常に状態確認が必要
卵は正しい知識と保存方法を身につければ、無駄なく安全に活用できる優秀な食材です。ぜひこの記事で学んだことを実践して、毎日の食卓に卵を上手に取り入れてくださいね。
関連サイト
農林水産省 – 鶏卵の衛生管理



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