卵1個は何グラム?サイズ別の重さと料理での使い分けを完全解説
あなたは「卵1個って何グラムなんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?結論、卵のサイズによって重さは40g〜76g未満まで幅があります。この記事を読むことで卵の正確な重さやサイズの違い、料理での使い分け方がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1.卵1個の重さは何グラム?サイズ別の重量一覧

卵の規格サイズとグラム数の基準
卵のサイズは、農林水産省の鶏卵規格取引要綱によって明確に定められています。
殻付きの状態で計量された重さによって、6つのサイズに分類されているのです。
スーパーで販売されている卵のパッケージには、必ずサイズ表記と重量範囲が記載されています。
この規格は全国共通のため、どこで購入しても同じ基準で選ぶことができます。
卵のサイズ分けは品質管理の一環として行われており、消費者が用途に応じて適切なサイズを選べるようになっています。
SSサイズからLLサイズまでの重さ比較
卵のサイズごとの重量範囲を一覧で見てみましょう。
| サイズ | 重量範囲 |
|---|---|
| SSサイズ | 40g以上46g未満 |
| Sサイズ | 46g以上52g未満 |
| MSサイズ | 52g以上58g未満 |
| Mサイズ | 58g以上64g未満 |
| Lサイズ | 64g以上70g未満 |
| LLサイズ | 70g以上76g未満 |
各サイズは6g刻みで区切られており、同じサイズ内でも最大6gの差があります。
SSサイズとLLサイズを比較すると、最大で36gもの差が生じることになります。
この重量差は料理やお菓子作りにおいて、仕上がりに大きく影響する可能性があるため注意が必要です。
スーパーでよく見るMサイズとLサイズの違い
スーパーで最もよく見かけるのは、MサイズとLサイズの卵です。
Mサイズは58g〜64g未満、Lサイズは64g〜70g未満となっており、最大で12gの差があります。
レシピで「卵1個」とだけ記載されている場合、一般的にはMサイズを基準にしていることがほとんどです。
Lサイズの卵をMサイズの代わりに使うと、液体成分が約10g多くなるため、生地の固さや仕上がりに影響が出ることがあります。
価格面では、Lサイズの方がMサイズよりやや高めに設定されていますが、1個あたりの重量を考えるとコストパフォーマンスはサイズによって異なります。
殻付きと中身の重さの関係
卵の規格サイズは殻付きの重さで決まりますが、実際に料理で使うのは中身の部分です。
殻の重さは全体の約8〜12%を占めるため、実際の可食部はサイズ表記より少なくなります。
たとえば、Mサイズ(約60g)の卵の場合、殻を除いた中身は約50〜55g程度になります。
Lサイズ(約67g)であれば、中身は約58〜62g程度です。
お菓子作りなど正確な重量が必要な場合は、殻を割った後の中身の重さを計量することをおすすめします。
2.卵の中身の構成と部位別の重さ

卵白と卵黄の重さの割合
卵の中身は、卵白(白身)と卵黄(黄身)で構成されています。
卵全体に占める割合は、卵白が約57〜63%、卵黄が約28〜31%、殻が約8〜12%となっています。
Mサイズの卵(中身約50g)の場合、卵白は約32〜36g、卵黄は約16〜20gが一般的です。
Lサイズの卵(中身約60g)では、卵白が約38〜42g、卵黄が約18〜22g程度になります。
卵白は卵全体の約60%を占めており、卵の重さの大部分を卵白が担っていることがわかります。
サイズが大きくなっても卵黄はほぼ同じ重さ
意外に思われるかもしれませんが、卵のサイズが変わっても卵黄の大きさはほとんど変わりません。
卵黄は約16〜22gの範囲で、サイズによる差は約2〜6g程度しかないのです。
一方、卵白はサイズによって大きく変動し、約6〜10gもの差が生じます。
つまり、LサイズとMサイズの違いは、主に卵白の量の違いということになります。
この特性を理解しておくと、卵黄だけを使うレシピでは卵のサイズをあまり気にしなくてよい理由がわかります。
殻の重さは全体の何パーセント?
卵の殻は、全体重量の約8〜12%を占めています。
Mサイズ(約60g)の場合、殻の重さは約5〜7g程度です。
Lサイズ(約67g)では、殻は約6〜8g程度になります。
殻の厚さや強度は鶏の月齢や栄養状態によって変わるため、個体差があります。
若い鶏が産んだ卵は殻が薄く、年をとった鶏の卵は殻が厚くなる傾向があります。
可食部のグラム数を知る方法
料理やお菓子作りで正確な重量が必要な場合は、殻を割った後の中身を直接計量するのが確実です。
デジタルスケールを使えば、1g単位で正確に測ることができます。
ボウルに卵を割り入れて、必要なグラム数になるまで調整する方法が便利です。
たとえば「全卵100g」が必要な場合、Mサイズ2個を割り入れると約100〜110gになるため、余分な卵白を取り除いて調整します。
卵を溶きほぐす前に計量すると、卵白のコシが残って正確に測りにくいため、軽く混ぜてから計量するのがコツです。
3.料理やお菓子作りで卵のサイズが重要な理由

レシピに「卵1個」とだけ書かれている場合の対処法
多くのレシピでは、卵のサイズを明記せず「卵1個」とだけ記載されています。
このような場合、基本的にはMサイズを使用すれば問題ありません。
レシピ本には「本書の卵はすべてMサイズを使用しています」といった注記がある場合もあるので、確認してみましょう。
ただし、お菓子作りの専門書では、卵のサイズが仕上がりに影響するため、必ずサイズ指定があります。
迷った場合は、Mサイズを選んでおけば失敗のリスクを減らせます。
お菓子作りでサイズを気にしなくてよい料理
すべてのお菓子で卵のサイズが重要というわけではありません。
卵より粉の割合が多いお菓子では、サイズの違いによる影響は比較的小さくなります。
サイズをあまり気にしなくてよいお菓子の例:
- マフィン(卵1個に対して粉100g以上)
- パンケーキ(粉の比率が高い)
- クッキー(バターと粉が主体)
- スコーン(粉とバターが中心)
これらのお菓子は、ベーキングパウダーの力で膨らませるため、卵のサイズ差による影響を受けにくいのです。
ただし、極端にサイズが違う場合(SSとLLなど)は、生地の固さが変わる可能性があるので注意しましょう。
シフォンケーキやスポンジで卵のサイズが重要な理由
一方、卵の力で生地を膨らませるお菓子では、卵のサイズが仕上がりに大きく影響します。
サイズに注意が必要なお菓子:
- シフォンケーキ(卵白の泡立てで膨らむ)
- ジェノワーズ(スポンジケーキ)
- ロールケーキ
- カステラ
- プリン(卵の固まる力を利用)
レシピでLサイズ指定なのにMサイズを使うと、期待した高さまで膨らまないという結果になります。
逆に、MサイズのレシピでLサイズを使うと、型から生地があふれたり、焼成時間が変わったりする可能性があります。
実際にロールケーキ生地で比較すると、LサイズとMサイズでは生地の厚さに明確な差が出ることが確認されています。
グラム表記のレシピが失敗しにくい理由
最近のレシピでは、「卵1個」ではなく「全卵50g」「卵白30g」といったグラム表記を採用しているものが増えています。
グラム表記のメリット:
- 卵のサイズに関わらず正確に作れる
- 毎回同じ仕上がりになる
- 失敗のリスクが大幅に減る
- レシピの再現性が高い
計量は手間に感じるかもしれませんが、安定した品質のお菓子を作るための最善の方法です。
特に初心者の方は、グラム表記のレシピを選ぶことで、失敗を防ぎやすくなります。
卵の重さを正確に計量する実践テクニック
卵をグラムで計量する際の具体的な手順をご紹介します。
基本的な計量方法:
- ボウルをスケールに乗せ、0にリセットする
- 卵1個を割り入れて重さを確認
- 必要なグラム数より少なければ、別の容器で溶いた卵を少しずつ足す
- 多すぎる場合は、卵白をスプーンで取り除いて調整する
時短テクニック:
- Mサイズ2個で約100gになることを覚えておく
- 卵白だけが必要な場合は、卵黄を取り除いてから計量
- 卵黄だけの場合は、1個約18〜20gを目安にする
卵を混ぜる際は、菜箸より卵用の混ぜ器(まぜ卵など)を使うと効率的です。
先端にステンレスの刃がついた混ぜ器なら、カラザも自然に取れて一石二鳥です。
4.卵のサイズが違う理由と選び方のポイント

鶏の月齢によって卵の大きさが変わる仕組み
同じ環境で同じエサを食べているのに、なぜ卵のサイズが違うのでしょうか?
最も大きな要因は鶏の月齢(年齢)です。
若い鶏が産む卵は小さく、年齢を重ねるにつれて卵は大きくなっていきます。
これは、鶏の卵管が成長とともに大きくなるためです。
一般的に、産卵開始直後の鶏はSSやSサイズの小さな卵を産み、産卵開始後2〜4年の間に最も大きなLやLLサイズの卵を産むようになります。
その他、飼料の質、産卵の季節、個体差なども卵のサイズに影響します。
白い卵と赤い卵の栄養価や味の違い
スーパーでは、白い卵と赤(褐色)の卵が販売されていますが、栄養価や味に違いはありません。
卵の殻の色は、鶏の品種によって決まるだけなのです。
- 羽毛が白い鶏 → 白い卵を産む
- 羽毛が褐色や黒っぽい鶏 → 赤(褐色)の卵を産む
赤い卵の方が高級というイメージがありますが、これは単に生産コストの違いによるものです。
赤い卵を産む鶏は体が大きく、エサをたくさん食べるため、飼育コストが高くなります。
栄養面では、卵黄の色が濃い方がカロテノイド(ビタミンAの元)が多い傾向がありますが、これは殻の色ではなく飼料の内容によって決まります。
用途別のおすすめサイズ選び
料理の用途に応じて、最適な卵のサイズを選びましょう。
日常の料理(炒め物、卵焼き、目玉焼きなど):
- MサイズまたはLサイズ
- サイズの違いはあまり気にしなくてよい
- コストパフォーマンスで選ぶのがおすすめ
お菓子作り(シフォンケーキ、スポンジなど):
- レシピ指定のサイズを厳守
- グラム表記なら計量して使う
- Mサイズが基準のレシピが多い
卵白メインの料理(メレンゲ、マカロンなど):
- Lサイズがおすすめ(卵白が多い)
- 卵黄メインならSやMサイズでもOK
大量調理や業務用:
- LLサイズがコスパ良好
- 一度に多くの卵料理を作る場合に便利
パッケージ表示の見方と混合規格パックの注意点
卵のパッケージには、重要な情報が記載されています。
単一サイズパックの表示例:
- サイズ表記(S、M、Lなど)
- 重量範囲(58g以上64g未満など)
- 個数(10個入りなど)
- 賞味期限
混合規格パック(ミックス卵)の場合:
- 「MS〜Mサイズ」といった範囲表記
- 正味重量のみの記載の場合もある
- サイズにバラつきがある
混合規格パックは、サイズが均一でないため、正確なグラム数が必要なお菓子作りには不向きです。
ただし、日常の料理であれば、価格が安いことが多いのでお得に利用できます。
購入時は、用途に応じて単一サイズか混合規格かを選びましょう。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 卵のサイズはSSからLLまで6段階あり、殻付きで40g〜76g未満の範囲で分類されている
- Mサイズは58〜64g未満、Lサイズは64〜70g未満で、レシピで「卵1個」とあればMサイズを使うのが基本
- 卵の中身は卵白約60%、卵黄約30%、殻約10%の割合で構成されている
- サイズが大きくなっても卵黄の大きさはほぼ変わらず、主に卵白の量が増える
- マフィンやパンケーキなど粉の多いお菓子はサイズ差の影響を受けにくい
- シフォンケーキやスポンジなど卵で膨らませるお菓子は、サイズ指定を厳守する必要がある
- グラム表記のレシピは計量の手間はあるが、失敗しにくく仕上がりが安定する
- 鶏の月齢が上がるほど卵が大きくなり、若い鶏は小さい卵を産む
- 白い卵と赤い卵は殻の色が違うだけで、栄養価や味に差はない
- 用途に応じて適切なサイズを選び、お菓子作りでは単一サイズパックを選ぶのがおすすめ
卵のサイズと重さについて理解すると、料理やお菓子作りの精度が格段に上がります。特にお菓子作りでは、卵の選び方一つで仕上がりが変わることもあるので、ぜひこの知識を活用してください。あなたの料理がさらに美味しくなることを願っています!
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